往診を頼むといくらかかる?

医師に直接家に来てもらって診てもらう、そんな「往診」を利用する人はあまりいないかもしれませんが、何らかの理由で通院が困難な場合はお願いすることがあるかもしれません。また最近では高齢化社会のため、医師がお年寄りの家をまわる「訪問診療」も多くなってきました。 往診と訪問診療では扱いが違い、往診はあくまで緊急時などの「単発」になります。


往診と訪問診療の料金

往診とは、患者さんの希望によって医師に診察に来てもらうことです。1回1回、必要に応じて出張してもらうことを指します。往診料の保険点数は720点、つまり7,200円ですが、往診にも保険は適用されますので、3割負担の人なら2,160円となります。「意外と安いじゃん」と思われるかもしれませんね。

しかし条件があり、診察時間が1時間以内であること、病院と家の距離が16キロ以内であること、時間が昼間(夜明け~日没)であることが前提です。たとえば深夜や遠方の場合は、さらに加算されることになります。

また往診料はあくまで出張費ですので、このほかに通常の診察料や、注射を受けた場合などは薬代もかかってきます。

一方、医師が定期的に患者さん宅を診察してまわることを「訪問診療」と呼びます。訪問診療料は1回につき830点、つまり8,300円です。利用する人はお年寄りが多いため、1割負担となると830円しかかからないことになります。 往診のような緊急時ではなく、日時を決めたものなりますので、深夜の設定額などはありません。


月々の上限額がある

高齢化社会の今、往診や訪問診療をおこなう病院は増えています。病状が悪い患者さんでは、月にかなりの額がかかってしまうイメージがありますが、実際は高額療養費制度があるため、月の上限額は決められています。70歳以上の場合、一般的な所得者では12,000円、低所得者では8,000円が上限です。現役なみの所得がある人、もしくは現役世代では所得額にもよりますが、多くは44,400円となります。

医師による往診や訪問診療のほか、看護師による訪問看護、薬代、検査費用などもすべて含めての上限額ですので、安心して在宅医療を受けられるのです。これもすべては、日本の国民皆保険制度のおかげです。

ただし、包帯などの治療にかかる材料費や、医師や看護師の交通費などは実費となり、高額療養費制度の対象になりませんので気をつけましょう。 自力で病院に行ける人は、もちろんそうしたほうが節約になります。