ジェネリック医薬品 世界での現状とは

厚生労働省が本格的に普及に乗り出したことにより、日本でもジェネリック医薬品が少しずつ増えてきました。しかし、世界的に見れば日本はまだまだジェネリック後進国といえます。世界では、ジェネリック医薬品の普及に関してどのような対策を講じているのか、その現状を見てみましょう


特許が切れて1ヶ月後には販売開始!アメリカのケース

アメリカでは、全医薬品に占めるジェネリックの割合が7割と、この分野に関しては世界トップクラスとなっています。特許消滅後の医薬品の販売も早く、約1ヶ月後にはジェネリック医薬品が薬局で発売されるようです。

これは、アメリカの医療費が世界でもダントツと言われるほど高額なことにも起因しているようです。

入院が2週間続けば、家を売る覚悟を決めなければならない、と言われるほど、アメリカの医療費は高額であるため、特に低所得者世帯では日本のように気軽に病院を訪れることはできないという現状があるのです。

少しでも安く薬を手に入れたい、という熱意は、アメリカ国民共通の願いともいえます。そのため、国を挙げて安価なジェネリック医薬品が手に入りやすいシステムを早期に整備しているのです。

たとえば、アメリカでは薬剤師による代替調剤制度がほぼ全州で認められており、患者は薬を自由に選ぶことが可能となっています。 また、オレンジブックと呼ばれるジェネリック医薬品の詳細なマニュアルが発行されており、薬剤師はこの中に記載の薬剤の評価や比較を参考にして簡単に医薬品を選択できます。


保険適用はジェネリック医薬品のみ!ドイツのケース

かつての医療先進国、ドイツでは、医薬品に参照価格制度が設けられています。成分と効能が同じ薬をグループ分けし、参照価格を設定して、その価格までが保険で支払われる範囲となる制度です。

簡単にいいますと、同じグループに先発薬とジェネリック医薬品があった場合、保険が適用されるのはジェネリックの方だけですので、先発薬を使う場合は自己負担となるのです。 患者のほとんどはジェネリック医薬品を選択するため、普及率も高くなっています。


巨大ジェネリック医薬品供給国 インド

現在、ジェネリック医薬品の最大の供給国はインドで、世界の5分の1のシェアを占めていると言われています。

インドではかつて、医薬品に関する物質特許を認めないという、独特の特許方式を有していたため、他国では特許で保護されている薬品を合法的に安価で製造することを可能としていました。

有名なところでは、バイアグラのジェネリック医薬品としてのカマグラなどが上げられます。

当初の目的は、諸外国の高価な薬品を自国民に安価で提供したいという公共目的での措置だったのですが、結果として世界中に影響を与えるほどの巨大産業として成長したのです。

しかし、その流通経路が不透明なことや、密輸も多い事など、インド製の薬品に懸念を示す声は世界中から上がっており、安価につられて手を出すのは危険とされています。

バイアグラは2014年に特許が切れ、世界中でジェネリック医薬品の開発が可能になりました。今後は、より安心してEDの治療薬を求める事が可能となります。

膨らみ続ける医療費の削減のため、日本でも早急にジェネリック医薬品普及に取り組む必要があり、今後ますますジェネリック医薬品への転化が進むものと思われます。