精神病に気をつけよう!

わが国は世界一の「精神病院大国」です。そう聞くと、「そんなに精神病が多いはずがない」と驚かれる方が大半でしょうけれど、日本の病院の8つに1つは精神病院という実態があります。およそ8,600病院中、1,070です。誰もがとても多いという印象を持たれるでしょうけれど、さらに驚くべき事実があります。

精神病院のベッド数に、一般病院の精神科のベッド数を加えると、およそ34万床となりますが、全世界の精神病床をすべて合わせても185万床しかありません。つまり、地球上の精神病床の2割近くが、わが国にあるということです。

さらに、国内の精神病床34万床に対して、すべての診療科の総病床数は160万床程度。ということは、日本の病院のベッドの2割以上が精神病患者によって使われていることになります。今この瞬間に入院している人の5人に1人以上は、精神科にいるということです。にわかには信じられないかも知れませんけれど、それが実態です。わが国に特有の事情があるからなのですが、精神疾患にかかると入院が長期化する仕組みになっています。つまり、お金がかかるのです。


一度入院すると出られない!?

病気などで入院した場合の入院日数の平均は、およそ33日です。病気によって異なり、ガンでは20日程度、骨折で41日程度、神経系の疾患で76日程度です。普通の病気やケガでの入院は平均すると、2~3ヶ月以内ということになります。あくまでも平均ですので、人によって、症状や病気の重さによっては、4ヶ月、5ヶ月ということもあるでしょうし、数日、1週間ということもあるでしょう。ただ、1年、2年ということはめったにありません。

精神病の場合には、平均の入院日数が296日です。全体の平均の33日と比べると9倍も長いということです。精神病で入院すると、9ヶ月~10ヶ月を覚悟しなければならないことになります。平均がこの日数ですので、人によっては1年を超え、2年、3年ということもあります。統合失調症の場合には、平均が596日とおよそ1年半にもなりますので、中には数年間入院し続ける人もいるということになります。病院からで出ることができない人もいるでしょう。長期の入院となれば、それだけ費用も大きくなります。精神疾患の治療費はかなり高額になるのです。


世界に比べて日本人の疾患だけが重いのか?

他の国ではどうかというと、実は精神病での入院日数の平均が50日を超えるのは、OECD加盟国ではポーランドと日本だけです。そのポーランドですら100日強ですので、わが国は2位ポーランドの3倍近くも長いということになります。この数値は明らかに異常です。

諸外国では精神病の人を社会生活の中で回復させようという考え方が主流であるのに対して、わが国では、病院に隔離しておこうという考え方が根強くあります。「外に出しては人に迷惑をかける」と考えて、退院させないのです。医療費が膨らむ1つの要因となっていますので、何らかの対策が必要なのでしょう。

わが国では、精神病になると長期の入院が必要となるケースが少なくありません。治療費が高額となる可能性がありますが、精神病は「予防」が難しい病気です。民間の医療保険などで一定の備えをしておく必要があるかも知れません。