安すぎる海外製ジェネリックにご注意!?そこに潜むリスクとは

ジェネリック医薬品の魅力は価格の安さ。これは疑う余地すらありません。しかし、海外からの輸入品となった場合には、安いだけで選ぶと相応のリスクを伴います。今回は、ED治療薬のバイアグラジェネリックを例に取り、その理由を説明していきます。


安い海外製ジェネリックにはご用心!?

世界にはさまざまなジェネリック医薬品が溢れています。その中には、日本にまだ流通していないものも数多く含まれています。その中には、同じジェネリック医薬品であるにもかかわらず、価格が非常に安いものも存在しています。

たとえばED治療薬として有名なバイアグラ。これは現在、日本にいくつかのジェネリック医薬品が厚労省の認可を受け登場しており、本家よりも安価に提供されています。医療費を節約する、という意味では非常に有効なものと言えるでしょう。

しかし、世界を見渡してみると、実はこの日本のバイアグラジェネリックよりも安いお薬が広く取り扱われています。それがインド製のバイアグラジェネリックです。実際、あまりに人気があるために、世界的に密輸入が頻発するといった事件も起こっています。一時期、インターポールがインド製バイアグラジェネリックの違法取引対策を行ったこともありました。

もちろん、数多くの人々が利用しているインド製バイアグラジェネリックは、安全性の点でそこまで不安はありません。日本とは安全性の基準は異なるものの品質についてもそれほど心配はいらないかもしれません。しかしここで問題としなくてはならないのが、国内への輸入です。


バイアグラジェネリックの輸入は本来あり得ない!?

通常、海外製の医薬品を国内へ持ち込むためには、その者が厚労省へ手続きを行う必要があります。この時に条件として示されるのが「緊急性があるのか?」「国内に代替品があるか?」といったもの。この2点において、海外製のバイアグラジェネリックは条件を満たしていません(EDは緊急性が薄く、厚労省から承認を得た代替品のED薬も数多く流通しているため)。

にもかかわらず薬監証明発給の申請が通るのは、これがあくまで"手続き"のみで完了してしまう仕組みだからです。つまり、お薬自体の品質を厳重にチェックしているわけではないのですね。


インド製バイアグラジェネリック輸入の正規ルートは存在しない?

薬監証明の手続きが簡便なものだとしても、患者さんとしては本物のインド製バイアグラジェネリックが手に入ればまだよいでしょう。しかし、ここで問題となるのが、そもそも「インド製バイアグラジェネリックの正規ルートはない」ということと「医薬品副作用被害救済制度の対象外」となることです。

輸入する場合は中間業者が必ず入ることになります。インドから発送するのも中間業者が取引をしている業者で、この中間業者が騙されて偽物をつかまされていることも多いのです。もちろん中間業者自体がもともと偽物を捌く悪徳業者であるケースもあります。正規のルートがないということは、実際に日本に届くまでに信用できる流通経路が存在しないということなのです。そのため、たとえ専門のクリニックが処方をしていたとしても、安全性は一切確証されていないのが現状です。

次に万が一、重篤な副作用を生じてしまった場合に公的機関から治療費の援助が受けられる医薬品副作用被害救済制度が不適応となるリスクがあることも知っておいてください。厚労省から認可を得た医薬品を医師から処方され適正に使用していたのにも関わらず思わぬ健康被害にあった場合には適応され援助は受けれますが、厚労省未承認のインド製バイアグラジェネリックだと何かあっても自己責任となり、それにかかる治療費もすべて自費となります。本来、インド製ジェネリックを薬監証明を取得して患者に処方した場合は処方した医師本人の責任となりますが万が一のことがあっても医師も因果関係がどうのこうのと説明されて責任逃れされる可能性が高いです。


医薬品は安さばかりを見ていると損をする?

今回はバイアグラジェネリックを例にして問題定義を行いましたが、バイアグラジェネリック以外でも、こうした問題は起こる可能性があります。ジェネリック医薬品は患者さんにとって非常に有益な存在です。しかし、海外からの輸入品となると、ここには慎重な決断が必要となります。「ただ安ければいい」ではなく、「安くて安心」な厚労省から認可を得たジェネリックを選ぶようにすることが一番安全なのです。

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